運び屋のひとりごと
海運・物流・中東ビジネスの現場から。ドバイの運び屋が書いています。
和平合意は海上運賃高騰の特効薬にならず―ホルムズ海峡危機が突きつける「政治」と「物流現場」の構造的乖離ホルムズ海峡の停戦合意が成立しても海上運賃はすぐ下がらない理由を解説。FBX指数は3ヶ月で13%上昇し3,273ドル。機雷など残存リスクによる戦争保険料の高止まり、船腹再配置の慣性、荷主の前倒し発注が要因だ。
またアドブルー不足?現在起きている供給問題と私たちの生活への影響2026年のアドブルー不足は液体ではなく、中東情勢でナフサ供給が逼迫しポリ容器が滞った流通の目詰まりが原因だ。6月からの値上げ、国交省と経産省の介入、尿素価格高騰が肥料と食料価格に波及する連鎖を解説。
物流をアップデートする「現場の知恵」物流コストを下げる現場の知恵を4つ紹介。LCLはコンソリデーターと直接交渉して中間マージンを省く、断られたルートも粘って開拓する、90秒でコンテナを捌くクレーン操縦士の技、空き積載を共有するUber Cargo型モデル。
ホルムズ海峡の「不都合な真実」と、台頭するUAE東海岸ルートホルムズ海峡の内側にあるジェベル・アリ港の脆弱性と、海峡を通らずに入港できるUAE東海岸のフジャイラ・フォルファッカンが代替港に選ばれる理由を解説。ソハール経由陸送で陸送費3,000〜3,500ドルが別途請求される注意点も。
「コンテナ不足」から「原価(燃料・保険)の高騰」へ ~どうなる今後の海運~海上運賃の高騰が今回はコンテナ不足ではなく燃料費と保険料という原価の上昇に起因し、最低2年は続くと見る理由を解説。喜望峰迂回による船腹不足と、高運賃を前提に流通を止めない企業の逆張り戦略を整理。
沈みゆく港——人手不足・DX停滞・日本飛ばしが招く構造崩壊の現実日本の港湾が直面する人手不足とDX停滞の構造を解説。3Kイメージによる高齢化、神戸や名古屋など港ごとの閉鎖性、雇用を守る情がもたらす自動化の遅れが、船会社の「日本飛ばし」という競争力低下を招いている。
UAE、フジャイラ原油パイプライン拡張を加速— ホルムズ海峡回避で中東物流の構造が変わるUAEがホルムズ海峡を迂回するハブシャン〜フジャイラ原油パイプラインを2027年稼働目標で増強する計画を解説。輸出能力倍増がVLCC航路、戦時リスク保険料、フジャイラの海運ハブ化に与える4つの変化を整理。
<速報>造船のメッカで起きた大火災「船が止まり、船が消えない」海運の二重苦広島県呉市の船舶解体ヤード火災が海運に与える影響を解説。喜望峰迂回で船腹不足が深刻な今、西日本の廃船処理拠点が止まれば老朽船の出口が塞がり、鉄スクラップ供給や内航運賃にも波及する構造を読み解く。Logistics Column【ドバイの成り上がり】砂漠の漁村を「世界一の株式会社」へ変えた独裁と知略ドバイが人口3万人の漁村から60年で世界都市になった理由を解説。石油が乏しいからこそ国を株式会社として経営し、法人税ゼロと「世界一」の建造物で人と企業を集めた戦略と、RAKのカジノ解禁という次の実験。Logistics Column抹茶ビジネスの深淵キロ数百円の「偽物」と、物流が生む価格の壁ドバイで日本産抹茶が苦戦する本当の理由は中国産の安さではなく、日本発の温度管理LCLが存在しない物流インフラの欠如にある。NDA付き第三者物流で冷蔵コンテナを共同利用し、空輸比1/3のコストを目指す打開策を解説。
【海のプロフェッショナル】水先案内人の神業と、沈没寸前の進水式水先案内人は船長経験を積んだ者だけが国家試験を経て就ける海の頂点の職業だ。沖合1kmで縄梯子に飛び移る乗船の実態、横に動けない巨大船を操るタグボート、RORO船のギャング、進水式の危険まで解説。Logistics Column車は買うな、ナンバーを買え。ドバイのナンバープレートはなぜ投資対象になるのか。桁数が少ないほど高く、1桁の「9」は約16億円で落札された。車は劣化するがプレートは劣化せず供給も増えないという、現地富裕層の資産防衛の発想を解説。Logistics Column「30cmの攻防戦」特殊コンテナと職人技が支える日本の輸出現場特殊コンテナのオープントップとフラットラックの用途と、はみ出しルールが港ごとに異なる注意点を整理。木箱梱包とスチール梱包の壁厚の差が輸送可否を左右する理由と、鉄梱包の聖地・名古屋港の技術も紹介。Logistics Column戦略的インコタームズ——売上を支配し、2,000万円の損失を回避せよインコタームズは条件ごとに売上計上のタイミングと物流主導権、関税リスクの配分が変わる。CIPでFCR日付の早期売上計上、FOBからCFRへの切り替えで主導権を確保、DDPで2,000万円超の損失が出た実例を解説。
ドバイビジネスの光と影:数万円の「商品登録」をケチると、ビジネスは確実に詰むドバイで商品登録をせずに販売すると売り手だけでなく小売店も処罰対象になる。コンサル依頼でも5万〜10万円程度で済む登録の実務と、新車・未入荷モデルの車両登録が実質的な独占権になる仕組みを解説。
1日で数千万円が飛ぶ?プラント物流の過酷でマニアックな実態プラント物流の現場では、稼働停止1日で数千万円の損失を防ぐため社員が部品を手荷物で運ぶハンドキャリーや、1回1億円超をかけて巨大モジュールを海上輸送するモジュール工法が合理的な選択になる理由を解説。
スイスが、世界の海を支配している。世界最大のコンテナ船会社MSCが海のないスイスに本社を置く理由から、パナマ船籍などの便宜置籍船、船齢15年ルール、荷主全員で損失を割り勘する共同海損まで、海運業界の独特なルールを解説。
日本から上海へ、ワンコインで送れるって知ってた?日本から上海へ20フィートコンテナが500円で送れる海上運賃のカラクリを解説。中国船社が空コンテナを早く戻したい事情と、同じ区間で船会社により20〜25倍の価格差が生まれる情報格差の実態をまとめた。
コンテナに詰めるのは「テトリス」だ—物流の現場で学んだ、数字の嘘と職人の感覚コンテナ容積の公称値25〜33m³は最小値で、手積みなら20フィート約35m³、40フィート約60m³、HQは約80m³まで入る。内寸はISOで最小値しか規定されず船会社ごとに差があるため、実寸確認が現場の鉄則だ。
荒れる中東情勢の今、日本からどうやって中東に物を送るか【2026年4月 最新版】ホルムズ海峡が事実上封鎖された2026年、日本から中東へ物を送る現実的な選択肢を整理する。喜望峰ルート、フジャイラ港経由の陸送、LCL、航空貨物の使い分けと、停戦後も運賃がすぐ下がらない理由を解説。